見捨てたりしない
スカイリムの夜は寒い。それも北部の、亡霊の海に近いところともなれば尚更だ。保温と対冷の付呪を厳重に施してあるとは言っても、凍える外とを隔てるのが薄い天幕一枚ではどうにも頼りなく、時折吹き付ける強風に飛ばされてしまうので … [Read more…]

スカイリムの夜は寒い。それも北部の、亡霊の海に近いところともなれば尚更だ。保温と対冷の付呪を厳重に施してあるとは言っても、凍える外とを隔てるのが薄い天幕一枚ではどうにも頼りなく、時折吹き付ける強風に飛ばされてしまうので … [Read more…]
赤き山のほど近く、偽神の信奉者がゴーストフェンスと呼ばわる魔術の壁を超えた先で。私はその手に月星の指輪を携えたよそ者の女、と二人、灰の嵐を凌ぐために手近な廃坑道の一つへと身を寄せていた。 「痛むか」「……いいえ」「嘘を … [Read more…]
「テュリウス将軍、お疲れさまです」「か」「はい」「状況は」「異常ありません」 ソリチュード、ドール城。戦略机の部屋の前で警備に当たっていた私に、ブルー・パレスから戻ってきた将軍は手短に尋ねる。けれどいつもなら〝よし、ご … [Read more…]
「わぁ……! ここが有名な競ニックスハウンド場なんですね!」 その日、俺はミストレス・のたっての希望でエボンハートの南にある競ニックスハウンド場にいた。フラールの仕切りとは言っても公営ギャンブルの一環として、一応公平性 … [Read more…]
「バラダスさん、聞いてください! 今日は──」 一日の終わり、じきに日付けも変わろうかという時間帯。この娘は今日も懲りずに私にその日の出来事を語って聞かせる。他愛もない話を、何とも嬉しそうな顔をしながら。 「それとあの … [Read more…]
コロールは今日もいいお天気、こんな晴れた日にはきっと何かいいことが起こるかも? 例えば……。 「こんにちは、ダル・マさん」「まあ、私のヒーロー!」 ほら、さっそくお願いが叶っちゃった。“大好きな人に会いたいな”って、 … [Read more…]
この歳になって恋文を受け取った。差出人は私と同じくテルヴァンニの魔術師として名を連ねる異種族の小娘で、何を血迷ったのか私を愛しているとしたためている。年長者への敬愛と解釈することは許さぬとでも言わんばかりに、一人の男と … [Read more…]
オドラル・ヘルヴィの汚職の決定的な証拠を押さえるため、キュリオ卿は私をカルデラの彼の元に送り込んだ。表向きはその指図に従い従順な手足として振る舞わせつつ、フラール家に損害を与えるあらゆる行為を秘密裏に妨害させようと。 … [Read more…]
「ネロスさん」「…………」「ネロスさん、ちょっとお伺いしたいことが」「…………」「ネロスさん? まだボケるには早いでしょう、いくらあなたが数百歳を超えていても」「口を慎め。私はテルヴァンニのマスター・ウィザードなのだぞ」 … [Read more…]
『町外れのヴェロシの塔には近づくな』『そこには風変わりなテルヴァンニの魔術師が住んでいて、訪問者を歓迎しない』 グニシスに着くなり、町の住民が口々に忠告してきたのはまさに私の目的地に関してだった。私は最近テルヴァンニの … [Read more…]